―もっと、刺激的な恋を。―

「なんで私が進藤くんと日直なの？」 「教えてあげましょうか」 彼は左手の中指で下がった眼鏡を上げた。 「皆川くんが休んでしまったからです」 「知ってます」 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 「ふたりだけになりましたね」 「それが何よ」 「僕は結構根に持つタイプなんですよ」 「だから？」 「何…する気？」 「知りたいですか？」 すべてはあの日の日直当番から始まった。 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 書き始めたのは１０年以上前、私が高校生のときです。 休み休み書いてようやく完結しました。 お見苦しい文章や都合のいいストーリー展開もありますがご容赦ください。 未完の「日直当番」とは、ストーリーが若干（大分？）異なります。 2022.1.23 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 「第5回noicomiマンガシナリオ大賞」にエントリー中。

あんたの秘密は守ってやる でも代わりに……オレと付き合ってよ 友達のいない透夏はある日、スイーツ王子・朔夜の彼女役をするという契約を結ぶことに。 王子様のように穏やかで、いつも甘い笑みを浮かべている。 だから『スイーツ王子』と呼ばれている朔夜だったが、どうやらそれは表向きのものらしく……。 オレってさ、面倒ごと苦手なんだよね モテる要素しかないからさ もっとテキトーにいこうぜ 彼から出てくる王子様らしからぬ言葉の数々に、透夏の中のスイーツ王子のイメージは崩れてしまう。 けれど一緒にいると、優しいところも見えてきて……？ あんたのそういう顔は、オレだけが知ってればいい あんたが傷ついていいとは思ってねぇよ オレは、あんたの笑っている顔が好きだから なぜか優しい眼差しを向けられ、甘やかされる日々に。 どうして……？ 私とあなたは契約で付き合っているだけなのに…… パティシエ志望のしっかり者 黒髪ツリ目のワケあり塩顔女子 水藤透夏（みずふじ　とうか） × 面倒くさがりのゆる系男子 亜麻色ショート＆たれ目の王子様フェイス 天宮朔夜（あまみや　さくや） こちらの作品はマンガシナリオです。 『第5回noicomiマンガシナリオ大賞』にエントリーしています。

放課後を迎えたばかりの職員室では、教職員が提出物のチェックや翌日以降の授業の準備など、それぞれの作業を進めていた。 「失礼します」 そこに鈴の音のような響きの声と共に、一人の生徒が入室してきた。 「水瀬先生」 「なんだ？」 彼女は一人の教師の前に立ち、笑顔で声をかける。 「先生には、私に惚れてもらおうと思いまして」 職員室がシンと静まり返る。 「…は？」 今、この優等生は何と言った？ 　　　　　　　　　＊ 　　　　　　　高橋　唯花 　　　　　たかはし　ゆいか 成績優秀、才色兼備として名高い優等生。 　　　　　　　水瀬　蒼翔 　　　　　　みなせ　あおと 愛想が悪く見えるが生徒思いの数学教師。 　　　　　　　　　＊ 「…高橋、そういう冗談はやめろ」 そこには冗談であって欲しいという職員室にいる一同の思いが込められていた。 「いえ？本気ですけど」 だが、その思いは軽く一蹴されてしまった。 「…なんで？」 「そりゃあ、私が先生を好きだからですよ。こうなったら先生も私のことを好きになってもらわないと、フェアじゃないでしょう？」 フェアとは。彼女の中では、片想いはフェアではないようだ。両想いならフェアなのか。いや違う、問題はそこではない。 「俺は教師で、お前は生徒だ。倫理的に、申し訳ないが好意は受け入れられない」 教壇に立つ者として、常識かつ真っ当なことを口にするが、高橋の笑顔は変わらない。 「ええ、先生ならそう仰ると思いました。ならば、そう言えなくなるまで追い込むまでです」 何それ怖い。 職員室にいる者一同の思いである。 「そんなわけで、是非とも先生には私に惚れていただきたく。攻撃を仕掛ける前に、宣戦布告をしておこうと思いまして」 「青春は他の者としろ」 「いやです。先生がいいんです」 「だから、断ると…」 そもそも彼女が自分に好意を向ける理由が分からない。 俺は高橋の学年の授業は受け持っていない。部活動の顧問でもない。担任の教師が出張などで不在の際に、時々代理で入るくらいだ。そのため、接点はほとんど無い。 「まあ、今日はここまでにしといてあげますね。では失礼します」 明日から覚悟しておいてくださいね。そう言い残して彼女は職員室を去って行った。 　一途な人気者の優等生×無愛想な教師 　　正反対な二人の恋の行方は……！？

やわらかな黒髪に真っ白な指先 うつくしい笑みをくちびるに称えていた"彼" 見惚れて、焦がれて、無意識にこぼれ落ちた 「……いつか、めいだけのお姫さまになってください！」 ♕ 「宵くん、きょうもだいすきだよ」 夏川明依 （なつかわ　めい） & 「おまえはそればっかり。……聞き飽きた」 冬山宵　　（ふゆやま　よい） 　　 ♕ ─────すき、なんて　 簡単に言えたら苦労はしない 「そんなの、一生いらねーよ」

君に送る言葉はたった一言「━━━━━。」だけでよかったんだ。