【真心side】
公園にいるのは、あの最低男の室井くんと…ふぅちゃんだった。
どうやら、室井は夏休みはこっちの仲間達と遊んでいるのだと噂で聞いた。
「お前みたいなクズ男とは違ってアイツは強がりだけど優しいヤツなんだよ」
いつもは冷めた顔してあたしのことなんか見てないような態度なのにほんとはちゃんと見てくれていたんだ。
そんな彼の優しさに胸がジーンと熱くなってそれがドキドキに変わる。
あんたのほうこそ…ほんとは優しいんじゃん。
「水沢なんて強がってばっかで女らしいとこなんか一つもねぇしょうもない女だろ」
しょうもない女……
確かにあたしは全国の男の人の理想からはかけ離れているなんて知ってる。
でも、これがあたしなんだから…どうすることも出来ないじゃん。
逆にどうすればいいの?
「お前に…真心の名前を呼ぶ資格なんかねぇよ」
ふぅちゃんの少し怒りの混じりた声が静かな公園に響く。