“帰る場所”




ないと言えば、嘘になる。



一応暮らしたりできる最低限の生活場所はあるが、そこにはなにもない。





愛があるわけでもなく、



安らぎがあるわけでもない。




ただ見かけだけの、空っぽの家。







「ただいま・・・」




そう言ったものの、返事があるわけじゃない。