「お~う、どういうつもりだ」




「…………」




やっとストレス(?)から解放されたかと思ったけど、違った。




うしろの席から、低めの声が聞こえてきた。




それは、確実にあたしに向けられている。










そうだよ…



あたしには、最大の難関が訪れていたんだった。




寿くんのことで、すっかり忘れてたよ。




振り向きたくもない。




あたしのうしろの席は…




最低最悪のアイツ、




黒王子こと、矢野の席だ。