午前8時。グラウンド。
「今日から夏休み中だけだけど、
臨時マネージャーをやってくれる事になった…」
「た、小鳥遊すずです!よろしくお願いします!」
園田先輩の後に続いて言うと、
部員の人達からよろしく〜!とか、ありがとう!とか、そういう言葉が上がってきた。
「じゃあ、まずは運動から!
小鳥遊さんはいろいろと教えておくから俺に付いてきて?」
「は、はい!」
他の部員の人達はすぐに準備運動を始めた。
私は園田先輩の後についていった。
グラウンドから少しだけ離れた場所にある建物。
紙みたいなものが貼ってあって、
〝サッカー部部室
サッカー部員以外立ち入り禁止!〟
と大きく書かれていた。
「臨時マネージャーを募集してる理由は、
マネージャーがいないからなんだよね。」
「でも、サッカー部もマネージャーは必要なんじゃないですか?」
そう言うと、園田先輩はニコニコしながら頷いた。
「でも、マネージャー募集したとしても
その子がしっかり働いてくれるか分からない」
「あ…サッカー部の人たちって、
格好いい人多いですもんね!」
前に雅ちゃんが言ってたな〜。
サッカー部はイケメンが多くて、
その人達目当てでマネージャーやる子が多いって。
だから募集してないのか…。
…ん?でも、私だってその保証が無いわけじゃなくない?
確かにそこまで興味はないけれど、
サッカー部の人達とは関わった事もないし…。