カタカタカタカタ…

日曜を挟んで月曜日。

今日もいつもと変わらぬ雰囲気のまま、時間は過ぎ、僕は業務に徹していた。

だが、時折過る一昨日の事を思い出す度に手が止まり、頭を振って作業に戻る。

そんな事を繰り返していれば、誰だって不思議がるし、突っ込みを入れたくもなるだろう。

僕がモヤモヤしたままパソコンと格闘していると、机にお茶を置かれる音がした。

「高橋さん。」
「は……あ、はい。どうもありが……。」
「恋患いですか?」

お茶を含もうとした僕は、ブッと吹き出した。

熱さとしでかした事にパニックになる。

「熱っちゃちゃちゃちゃっ!!すみま、ゴホッゴホッ!」
「だだだ大丈夫ですか!?高橋さん?」

慌てて室井さんがタオルを持ってきてくれた。

咳き込む僕に、申し訳無さそうな声のトーンで室井さんが謝った。

「すみません、変な質問をして……。」
「あ、いや、いいんです……あははは……。」

女の勘は恐ろしいものだ。

僕は身体を拭くと、静かにお茶を啜った。