懺悔かな。


言いたいことはまだある。


もう1人のじいちゃんに謝らないといけない。


隣に住んでた方のじいちゃんに。




もう15年経つね。早いなぁ


あたしからすると、じいちゃんがいなくなるまで


家族の中での一番のあたしの味方は、じいちゃんだった


いまはすごく仲が良いばあちゃんも、じいちゃんがいた頃の記憶があんまりない



なぜなら、ばあちゃんと仲良くなったきっかけは、じいちゃんがいなくなってから、だから。



じいちゃんがいなくなって、ばあちゃんが独りになる。


その事実に、変な使命感が生まれて、独りにしないようにすればいいと思ったんだ。



その結果、あたしは家を出て、ばあちゃんと暮らすことを決めた。



小学生だったけど、いいやって思えてさ。



誰も反対しなかったし。おかげで、あたしの本当の実家には、あたしが寝る場所は今もない。笑



今も帰る場所、寝る場所は、ばあちゃん家。



だから、ばあちゃんと一緒にいる時間が増えたし、何でも話せるようになったんだ



前よりずっと、近くなった



それは、じいちゃんがばあちゃんのこと、もっと知るように気づかせてくれた気がする。





でも、じいちゃんが元気なうちに分かってたらどんなによかったかな。




すごく後悔しているんだ


あの頃の自分に


元気にしてあげられなくてごめん。


助けられなくて、本当にごめん


逃げて、謝らせて、ごめん


何一つ上手く伝えられなくて、ごめん


なのに


最後の最期に


あたしの声に


返事してくれて、ありがとう





ずっと、見ていてくれて、ありがとう


味方でいてくれて、ありがとう


敵わないんだ、今でもずっと


やっぱりばぁちゃんのツレはじいちゃんしかいない


それに、じいちゃんの作ったもの以上にあの家に価値あるものなんてない



怖いものが苦手で、肝が座ってないなんて、ばあちゃんはケラケラ笑ってたけど



でも、それがじいちゃんだ



人間らしくていいじゃん



人の痛みが分かる人だから、泣き虫だし、すぐ人の心を読んじゃう


あたしはそういうじいちゃんが大好きだ


三輪車から、自転車に乗れるようになった


嫌いな餡子や、野菜を食べられるようになった


沢山失敗をして、自分の弱さを知って


仲間の有り難みを、やっと分かるようになれた


そうやって、転んでは起き上がりを繰り返して


あたしは成長できた


それは、じいちゃんと過ごした日々があるから


ここまで生きて来れた


間違いなく、あなたは、わたしの原点


ずっと、寄り添ってくれて、心からありがとう




P.S.

あれから、たくさん曲を作ったんだ


じいちゃんにも聞こえてたかな?


あたしは、じいちゃんともっかい同じ世界で


同じ景色を見てみたい