第二の人生はゲームの世界で

コメディ

桐生荒也/著
第二の人生はゲームの世界で
作品番号
1402586
最終更新
2017/01/23
総文字数
0
ページ数
0ページ
ステータス
完結
PV数
0
いいね数
0
「誰?あんた。」
イスに乗り天井に縄をかけ、今すぐにこの世から消え去ってしまおう、あの世に逝って生まれ変わって今度こそ幸せな人生を歩もうと感傷に浸っていたとき、目の前に突然、美女が現れた。
美女は、金髪のロングヘアー、青いウエディングドレスのような服に白いカーディガンを羽織っている。目はぱっちり開いて輪郭もくっきりしている。
そんな彼女は微笑みながら俺に言った。
「はじめまして、ぴちぴちの582歳。天界からあなたを救済するため降臨しました!女神のガブリーヌで~す。」
元気の良い透き通る声を体全身で受けながら、俺は悟った。あ~、俺はとうとう幻覚が見え、幻聴も聞こえるようになってしまったのか、と。思えば、ここ数日会社で上司や部下からひそひそと悪態をつかれているのをぐっと我慢していた。それに、いままで積み上げてきた努力が全て水の泡となって消えてしまったのだそう思えば、ストレスでこうなってしまうことも仕方が……
「ちょっと!私の話をしっかり聞きなさい‼」
怒声をあげ、キリッとした目で彼女がこちらを睨んでいることに気付き、うわっと情けない声を出すのをなんとか耐えた。
「とにかく、イスから降りて。あなたにお願いしたいことがあるの。」
空気を吸って、俺をしっかり見つめながら言った。
「私たちの世界で新しい生活を始めてみませんか?」

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