思い付きから始まったストーリー
今回の作品は、初のオールフィクションということで、執筆中は行き詰まることが多かったです。
『みずたま』を書こうと思ったのは、本当にただの思い付きからでした。
当時、サイトにて発表する新連載は別のストーリーを考えていたんです。
そのストーリーの構成中、突然、頭の中に浮かんだのは、みずたまの登場人物「悟」でした。数分、話の筋を簡単に考えて、すぐさまパソコンの前に座ったことを覚えています。
いつもなら、まず担当の方に相談をして、専用のファイルでストーリーの構成をし、登場人物の性格などもしっかりと決めてから、書き始めるはずなのですが、そのときは思いつく全てを、文章にしていきました。
そのせいか、ストーリーが行き詰まると書けなくなることも多かったです。
そして、今回の作品から、自分に1つの課題を出していました。
それは、「描写」です。
今までは、台詞と行動だけの、淡々とした作品ばかりでした。
ですが、みずたまでは、そのときの空気や心境をより伝えていくために、描写を増やしていこうと自分の中で考えていたんです。
「慣れない描写」
「考えずに書き始めた作品」
その2つが、沢山の苦しみに変わりました。
ストーリーは、頭の部分とラストしか考えていなかっただけに、半ばの部分が全く整理できない。
徹夜を連続して、毎日毎日、悩んでいました。
そして、睡眠不足がたたって体調を壊したりもしました。
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