―もっと、刺激的な恋を。―

“少し苦いかもしれないけど” 　そう言ってライネオスのコーヒー飴をくれる 　飴屋さん 　5歳の頃。 　私はあなたに初恋を教わった。 　14歳の今。 “お前は純粋だなぁ” 　そう言って指輪の嵌めてある左手で頭を撫でてくれる 　先生 　私はあなたに ーーー許されない愛を教わった。 　5歳の時に覚えた 　手のひらの温もりが、 　とても似ているの。 　ねえ、それって先生と飴屋さんが同じだって証拠には 　ならない？ 　それでも、気付いたときには既に手遅れで。 　あなたを愛したことで知ったのは、 　涙では語れない痛みだった。 　決して消えない苦しみだった。 　だとしても。 　あなたを愛した日々だけは 　忘れられない。 　この初恋がどんな恋であっても。 　私はこの恋を、あなたを 　忘れることはない。 　あなたは、私の最初で最後の 　人生で一番愛した人。