叶さんのレビュー一覧
知っている曲が脳内再生されるのですよね、ピアノの音が大好きです。この作品は甘酸っぱい切なさが散りばめられていて、あの頃の綺麗な片思いだとか、色んな感情がくすぐられます。
純情、熱血、この作品からは若々しい勢いのようなものを感じます。歳の差ドラマチックですね。柊哉くんが突っ走る様や弥夜ちゃんのタンカは爽快で見ていて気分がいいですが、電柱を強く殴ったら痛いですよ。若いって恐い(笑)。姉弟のように過ごした幼い頃の展開や描写がもっと丁寧に盛り込まれているとさらにいい作品になると思います。一人称だったり三人称だったり視点もあちこち飛び回るのですが、この作品にはむしろそのくらいの書き方のほうが勢いがあっていいと思いました。
お仕事熱心な小川さんが可愛いです。時に堅物、時に理系女子、時によくわからない謎の小悪魔っぷりがチラチラ、何とも目が離せないひとです。作品としては患者とセラピストという関係である前半パートが好きです。後半は一人の男と一人の女に落ち着いて若干物足りないですが、重たい展開が苦手な方には可愛くてオススメのお話です。
大人になってはじめて理解が及ぶことや、そうして新たに見えてくる一面。許せなかったはずのことがやがて違って見えてくる。展開の一つ一つが丁寧で、ミステリー感覚で読める恋愛小説でした。結婚や離婚という言葉は表面的で、その裏側の本質に踏み込む深いテーマに魅せられます。素晴らしいです。
目次に並ぶテーマ毎に s.snowさまがサクサクと手短にぶったぎっていく様は爽快です。中にはクスクス笑いたくなるものも多数。 締め括る顔文字に憎めない人柄を感じます。
過去にあったトピまで目を通したわけではないのですが、こちらの作品のみ最後まで読ませていただきました。 作品を書くという上で、時に色んな葛藤や迷い、不安や不満は多くのひとが遭遇する壁なのでしょう。 作者さまの真っ直ぐなメッセージはたいへん気持ちがいいです。丁寧で気遣いがあり、その真摯な姿勢が伺えます。本気で創作活動を愛するひとは、同じく創作活動をする他者をも思いやると思うのです。 こうした心意気の方が書かれる作品はぜひ読んでみたいと思わせるものがありますね。