イエムさんのレビュー一覧
タイトルの意味が分かったとき、胸がキュンとなりました。 カゲフミを、こんなに前向きな意味に捉えられるというのは、素敵な感性だと思います。 思わず頬が緩む、可愛らしいお話でした。
リズム感のある淡々とした文章が、不気味さをさらに引き立てているように思います。 静かに、じわじわと滲むように進むストーリーとは裏腹に、手に汗を握りました。 最後に店を訪れた女性は、一体何を望み、何を差し出したのか。 想像を掻き立てるお話です。
笑いなしには読めない。 うちのオカンも未知の生き物ですが、著者様のオカンはその斜め上をいくようです。 適う気がしませんね。 とりあえず、読んで下さい。 色々とぶっ飛んだお母様の言動行動…嫌なこともぶっ飛ぶはずです。
話す言葉。 住んでいる場所。 毎日の習慣。 信じているもの。 その中の一つだけでも、自分とは違うものを持っている人に出会ったとき、異なる考え方や価値観にも出会います。 それは、自分の世界を広げられることであり、同時に、自分の外の世界の広さを思い知らされることでもあって。 面白おかしく描かれた中に、滲み出た切なさが心に残る作品です。
まず始めに、第一夜、第二夜と完結&書籍化おめでとうございます。第一夜から「カラダ探し」は私の愛読書となっています。最近では毎週金曜日が楽しみで仕方ありませんでした。 私はこの作品を、「ホラーじゃないホラー」と評価します。勿論、緊迫感溢れる描写には何度も度肝を抜かれましたが、それ以上に、この作品には「人間」というものについて考えさせられました。登場人物達が同年代ということもあったかもしれません。 身体的・精神的にもまだ成長段階である高校生の難しい心情を、本当に上手く描いていらっしゃるな~と。特に第二夜は、作者様が人間関係に重きを置いているのがよく分かりました。 第一夜を軽い気持ちで読んでいた時、まさか作者様が年配で、しかも男性の方だとは思わず本当に驚きました。 第二夜では、カラダ探しの終わらない恐怖は勿論ですが、主人公を含めた登場人物達の変化していく心情にも是非注目して欲しいです。
こんなに短い言葉なのに、こんなにも心に響くのは。長い長い物語を読んだような気持ちになるのは。 きっと、自分が歩んできた人生を、無意識に振り返っているからだと思います。 タイトルの通り、元気が出ました。 前向きになれました。 今を、明日を生きたいと思えました。 自分が少し好きになれました。 人生って悪くないなって思えました。 本当にありがとうございました。 一人でも、多くの方に読んで欲しい詩集です。
頷かずにはいられない詩集。 そして、考えずにはいられない詩集。 身近で慣れ親しんだものほど、それ以上踏み込んだり詮索したりしないものです。 「何度も見たたことのある景色」。でも私はきっと、この場所から見た景色しか知らない。 「何度も聞いたことのある言葉」。でも私はきっと、辞書を引けば出てくる意味しか知らない。 通り慣れた川沿いの道を、初めて反対側の川向こうから見たときの、あのハッとするような感覚がページを捲る度に襲います。 是非、一読を。