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一生犬巻
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レビュー一覧
2009/08/30 01:43
成長譚
今作は登場人物の成長も絵がかれてはいますが、それと同時に作者自身の成長も垣間見る事が出来ます。
次第に躍動感を増し、パステルカラーのような淡い存在だった人物が、より鮮やかに、力強い存在になっていくのが分かると思います。
テンポの良い作品ですので、多少長いですが、すんありと読めると思います。
今作は登場人物の成長も絵がかれてはいますが、それと同時に作者自身の成長も垣間見る事が出来ます。
次第に躍動感を増し、パステルカラーのような淡い存在だった人物が、より鮮やかに、力強い存在になっていくのが分かると思います。
テンポの良い作品ですので、多少長いですが、すんありと読めると思います。
2008/02/22 07:27
私とあたしと、時々わたし。
190ページ弱のこの物語は、長いとも、短いともいえないなんとも不思議なお話である。
興味本位で、好奇心に突き動かされて行動する主人公は、善悪の境をうろついているような存在だ。
ヒロイックな献身とは無縁な悪事をはたらくかと思えば、悪と断言するのをためらわせるほどのヒューマニズムも持ち合わせている。
そんな主人公が活躍(?)するこの話の魅力は、文章に秘められた教養にあるだろう。
さりげないが、随所に盛り込まれた笑いどころと、殺伐としたところがなく、なおかつふざけてもいないさじ加減に、それを感じることができるだろう。
190ページ弱のこの物語は、長いとも、短いともいえないなんとも不思議なお話である。
興味本位で、好奇心に突き動かされて行動する主人公は、善悪の境をうろついているような存在だ。
ヒロイックな献身とは無縁な悪事をはたらくかと思えば、悪と断言するのをためらわせるほどのヒューマニズムも持ち合わせている。
そんな主人公が活躍(?)するこの話の魅力は、文章に秘められた教養にあるだろう。
さりげないが、随所に盛り込まれた笑いどころと、殺伐としたところがなく、なおかつふざけてもいないさじ加減に、それを感じることができるだろう。
2007/11/23 00:56
ネタバレ
指でさようなら
この話の主人公と、主役の一人でもあるストーカー少年は、まったく異なる存在のようでいて、実は非常に近しい存在です。
作中でも語られますが、お互いに報われぬ思いを抱え、自らの求めるような愛を掴もうとするのですが、それを実現する手段や方法が悲しくも空回りしてしまいます。
主人公は少年のいびつな愛に気づき、少年は主人公の恋愛ゲームを悲しげに見つめています。
二人は似たもの同士、あるいは目を逸らしたい自分自身のようにも思えます。
やがて少年はストーキングをやめ、主人公は先輩と別れます。
その後偶然に出会った二人は、互いに笑顔をかわして去っていくのですが、このシーンにこそ、この作品のテーマが現れているといっていいでしょう。
道の向こうからやってくるもう一人の自分に、笑顔で向き合える。
そこに、ようやく愛らしい愛が見えるような気がします。