千原 奏実さんのレビュー一覧
ミステリーの醍醐味。 【渋谷33番】 ミステリーで、どんでん返し。 気になる要素がたくさんあり、気づけば夢中になってページをめくっていました。 "どこかで本当の答えがあるはず" 色々考えながら読んでいくと、とても楽しかったです。 もしかして……と考えながらも、何人かの人間が登場してくる中でのたくさんの予想。 ミステリーを素直に楽しめました。騙されるのも、本当の答えを推理するのも、どちらでもきっと最後には満たされる結末だと思います。 是非、ご一読下さい。
純愛の形が、ハッキリと。よりクリアに。 ――主人公の二人を取り巻く環境はあまりにも重苦しく、暗くて哀しいものだった。 人間は弱いから。人間はすぐに間違えてしまうから。 ただそれだけなのに、こんなにも痛い。 生きる、って何。と考えさせられる作品でもありました。 人間の弱さやズルさ。綺麗に描くのではなく、正直に全部。だからこそこんなにも透明な物語。 二人のひたむきな愛が、あまりにも透明で。どんな色にでも染まりそうで。 愛も生も、決して綺麗とはいえないかもしれない。でもこんなにもひたむきだから。 二人の透明な愛を 是非ご一読下さい。
哀しくて残酷で、痛い物語でした。 どうして、と何度も思いました。苦しくてページを捲ることを躊躇いながら、それでも二人の未来が幸せであるように願いながら読みつづけました。 これは『粉雪』の続編でありながら、違う物語で。違う感動と違う切なさがあります。 多分、それは 全く違うようで似ている、似ているようで全く違う。そんな二人が彼女のそばにいたから。 深すぎる物語に 本当は何も言えないけれど 一つだけ。 出会えてよかった。 この作品の完成度の高さとか評価とかも大切だけども、それよりも先に。 哀しくて温かい愛を、二人の痛すぎる気持ちを、受け止めて下さい。
二人がもがきつづけた幼い日々。 "学校"という小さな社会で、必死に立ちながら無理して上を向いていた。 青春っていうのは、決してキラキラしたものだけじゃない。 苦くて、幼い醜さがある。それは綺麗なんかじゃなくて、堕ちないように足掻くこともある。 でも必死に自分の立ち位置を見つける姿は、"青春"そのもので。 この作品は、まさに"青春"でした。 神楽、渡り廊下、バス停。 それぞれの情景が綺麗で、二人の感情の波に飲み込まれながら、ページをひたすらに捲りました。 i want あなたが欲しい。 これほどストレートな想い、たった一つの純愛物語。 素敵な作品をありがとうございました。是非、ご一読を。
"月"に招かれるように、この作品の世界に飲み込まれていきました。 繊細な描写と、ファンタスティックな設定が、とても切なくて。 だからこそドールの美しさが引き立ち、何ともいえない世界が広がっていきます。 月明かりに照らされる、ドールと人形師と涙。 想像をすると鳥肌が立ちました、それはあまりにも美しくて。 "彼"の気持ちでさえ、あまりにも無機質で人間らしいから だからこそ この物語は切なく、哀しい。 言葉では説明出来ないほどに美しく哀しく、そして愛おしくて。 本当に素敵なお話です、ありがとうございました。
一緒にいたい 分かってほしい 自分が1番でありたい 大切だからこそ抱く気持ち。 意地をはったり、少しムカついたり。 本当はただ分かってほしかっただけで。 友達って何だろう、 色々考えて、そこにある本質は。 "キミといたい" ―― きっと共感できるお話だと思います。 友達にヤキモチ妬いたり、うまく伝えられなくて喧嘩をしたり。 だけど少し落ち着いて、深呼吸して。 本当はどうしたい? 余計な気持ちは取り払って、素直な気持ちで。 素敵なお話でした、是非ご一読を。
果てしない暗闇を歩く美月。 いつまでも、ずっとピッタリと寄り添ってくる辛い過去。 "忘れたい、忘れてはいけない" 想いが交差するとき、過去は刃となって襲ってくる。 "万葉" あの笑顔が、あの声が。 どうして失われてしまったのか。 失われて、得た自分の命にどこまでの価値があるのか。 "イチくん" あの過去を知っている彼。 傷は消えない、痛みは治まらない。赦すことも赦されることもできない。 ――過去は痛く哀しいものだけど そこに答えがなくても、一緒に答えを探してくれる人がいれば、それは幸せなのかもしれません。 冷たくてもそこにある確かな温かさ。 この作品を読むと、自分の過去と向き合えるのではないでしょうか。私自身も過去を振り返ってしまいました。 素敵な作品をありがとうございました。是非、ご一読を。
彼の足枷となった自分と 自分の奴隷になった彼。 空虚な気持ち。 痛みを帯びる傷をえぐって、 優しくキスを落として。 涙を流して。 彼に、彼の心に、触れるたび ぽっかりと開いた心が、 見えない右目が疼いた。 傷つけて、傷ついて 得たものは何だったのだろうか。 ――独特の雰囲気に嵌まってしまいました。 色んな意味で透明で、ゆらゆらと揺れる二人。 本当に素敵な作品でした。ありがとうございました。 是非ご一読を。
"めっちゃだいすきです" 躓くこともあるし悩むこともあるけれど、とても幸せ。 今ここにいるのは、あなたたちのおかげで。 だから、たくさんの感謝と愛を。 『ありがとう、そしてめっちゃだいすきです。』 ――たくさんの愛が広がり伝染していくように、温かい気持ちになれました。 読んでいると自分の温かい思い出も蘇ってきて、大切な人に会いたくなって。 とても素敵な作品でした。 是非ご一読を。
――"意外と大変なんですよ、地球に雪を降らせるの。" 温かく、優しく、包み込んでくれるようなお話でした。 笑顔のために働くサンタさん。 地球のサンタクロースとは少し違うけれども、笑顔を増やしたいという想いは同じ。 さぁ今年も、雪をたくさん作りましょう。そして、たくさんの笑顔を。 雪を降らせるのは大変なんですよ。 でも雪を見て笑顔になってもらえるのなら、それが一番の幸せ。 ほっこりする可愛くて優しいお話です。是非ご一読を。
友達として出逢った5人。 たくさん笑って、たくさんバカやって 高校生活を、青春を、 瞬く間に駆け抜けた。 恋をして、涙もしたし、友情が壊れるんじゃないかと怖れたりもした。 だけど、簡単に壊れるような仲じゃない。 『ずっと友達』 その合言葉だけを胸に。 ――爽やかな青春小説でした。 きっと多くの人が経験したことのある、友達に恋した時の距離感やもどかしさ、切なさ。 また、友達の大切さ卒業の寂しさ。 "青春"をたくさん詰め込んだまさに青春小説。 卒業シーズンにオススメです。 是非、ご一読を。
あの街では 傷つけることしかできなかった。守れなかった、ちゃんと愛せなかった。 あの時の後悔が頭を掠めることなく生きていくことは無理だけど、あの街から離れた場所で前を向いて歩いている。 ――彼らのメッセージのもつ温かさと優しさが心に染みます。 人を愛することは難しい、何かを見失い時には傷つけてしまうこともある。 だけど、愛することで優しさに包まれる、何かに気づかされる。 少し切なく、温かいストーリー。 例えるなら、そう。綺麗な夕陽を見つめた時のような。 渇望した先の答え。 愛し、守ることは難しい。幸せにすることも出来ないかもしれない。 だけど、相手の幸せを願おう。 あの街の過去の自分達に、そしてあの時愛し、今愛する人に。 渇望、本編とご一緒に 是非ご一読を。
幼なじみの静菜と圭。 幼なじみっていうのは誰よりも近いけど、だからこそ恋をしたら難しい。 二人もお互いを大事に思っている幼なじみだった。 ふとしたきっかけで恋に気づき、真っ直ぐに恋をする静菜。 だけど、二人には様々な困難が降り懸かる。そして、祝福されないものへと変わっていく。 ――恋、友情、家族。 どれも愛でみんな大切。 なのに時には優先順位が必要。 それを迫られた時にあなたはどうしますか? 二人の真っ直ぐな想いと取り巻く環境。 二人の恋は純愛でどんなものにだって打ち勝つものだと信じたくなります。 タイトル通り再び恋を、君に。 是非ご一読を。