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世の中の優しい言葉や心、温かいものを集めた様な感覚の作品です。 一匹の犬目線で進むストーリーですが、激しさは無くても、日々のちょっとした心情の動きが、生き生きと描かれています。 そんな全てが一貫して、穏やかで温かい作品は良いですね。 号泣!でもない、やられた!でもないけれど、心には優しいぬくもりが残る感覚に、4星。
人を好きになり、その人を愛する事は、共に自分を受け入れ、穏やかに愛していく事。 この作品には、そういう命題がきちんと伝わる力がありました。 サラリと軽快に書いていますが、作者が所々に表す、 言葉を踊らせているかの様な文章の魅力が、読者の心を上手く掴んでいきます。 ラスト近くに登場する絵に、胸を掴まれました。 この作者の世界観は、もっと広がって行く気がします。その期待への、4星。
おじぎ草に宿る暖かさが、祖母と主人公を繋ぐ。 失った絆は、失った後だとしても、自身さえそれに気付けば、ずっとずっと大切な心の御守り、になる。 たった9ページで、人間の優しい部分に触れられる。 その願い、想いが直に通じた文章に、満点。
僕とユカの、理解し大切に想えるからこその心の平行線を、郷愁を交えながら、短い文章の中にしっかりと込められています。 大切にしたいからこそ、失ってしまうものがある事、 そしてまた、そこから得られる、もっと大切な事がある事。 特に2人のいたずらから、ラストへの繋がり、物凄く好きです。 読後の何とも言えない穏やかな余韻に、満点。
心の奥さえ隠せなくなる程、人を愛してしまうと、強大な喜びと、同じくらいの痛みを共有する事を、作者はきちんと描いています。 「愛してる」、は自分の身も心も壊し、相手も壊してしまいたくなる程に美しくて、尊くて、 ある意味破滅的なんだな、と考えさせられました。 描写が心情を呼び、心情が描写を呼ぶ様な、 作者の文章力と切ないストーリーに文句無し、満点。
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