ASMKさんのレビュー一覧

★★★★★
2010/03/06 18:15
言葉で閉じ込めた時間

時間から剥がれかけそうになる『一瞬』を、ふいに言葉に摩り替える。 その途端、言葉は甘ぬるい空間やほの暗い情景から浮きだして、一瞬から切り離された物語へと変化する。 迅速に過ぎる恋や、霞む感傷を閉じ込めた、8つの物語。 この作品を読み終えた時、記憶の隅に追いやったままだった小さい記憶が、蘇るかもしれません。

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★★★★★
2009/03/13 22:54
あなたも仲魔になりませんか

殺伐とした仕事だけをこなす日々の中で 初めて 側にいて欲しい人に出会ったら どうします? 側に居てって言えればいいけれど 簡単にそうも行かない。 だって、相手は人間。 こちらは悪魔。 種族の問題、仕事の問題etc、悪魔の事情は複雑です。 でも、初めて覚えた感情と向き合う時に気付く事があるっていうのは、人間でも悪魔でも変わりない。 無感覚の状態から覚めた悪魔の恋は、駆け引きだらけの人間の恋より綺麗かもしれない。

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★★★★★
2007/11/26 18:56
鉄色の小天国

怒りや悲しみを超えた絶望感に晒されるしかなくて コールタールみたいに澱んだ世界しか目に映らなくなった時に 同種の匂いを持つ人間に出会ったら 無言で同士の手を取るのは、ごく自然 主人公の少女【藍】と、とある計画のパートナー【凛羽】の関係は、砂糖菓子のクズ程も甘くないけれど、その代わりとても澄んでいる。 あまり表向きに書かれていないメッセージや作品テーマを、Syuさんの尖った感性で書かれた文章から肌で感じ取るのが、一番この作品を読むのにいい読み方だと思います。 桜井亜美や、JTリロイの世界観が好きな人にはオススメ。 ただ、少々過激な部分もありますので、過激な描写が苦手な方はご注意を。

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★★★★★
2007/11/04 00:48
そりゃ…発動させるしかねーじゃん☆

天才なんだけどお茶目な博士と、真面目なんだけどたまに好奇心が行き過ぎる助手のサム。 主な登場人物はこの二人だけですが、二人の登場人物だけで、ここまで鮮やかな文章を作れるのか!と、始めに読んだ時に感激しました。 挿絵がすぐに浮かびそうな描写と、文章のテンポのよさと、カラフルな一文一文が、つい反復読みを誘います。 ノリのいい短編映画を観ている最中のような、ライトなテンションを誘う短編のお話ですので、元気になりたいときに是非読んでみてください。 で、何を発動させるかって? とりあえず、読みに行ってみたらいいと思うよ^^

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★★★★★
2007/10/25 23:58
彼女の心に映っていたもの

壊したくない恋は、どうやって築いていきますか。 どれだけの量で、相手を思いやればいいですか。 迷いだらけの初恋をした事のある方は、とりあえずこの作品を読みましょう。 【宮田君】と【森若ちゃん】の無邪気で爽やかなやり取りの中に含まれる、恋してる時の臆病さ、大胆にならなきゃいけない時のタイミング、そして何より相手を想う気持ちのバランスの割合がちょうどいい。 AJICOさんの持つ軽やかなタッチの文章が、それぞれのキャラの豊かな表情を細やかに表現していて、読んでいると一冊の写真集を見ているような気持ちになります。 最後まで読んで、タイトルに含まれる真意を是非自分の目で確かめてみてください。 自分の世界が変わる位の恋には、悪意のある偽りや、必要以上のエゴは、本当に無意味なんだと教えてくれる作品です。 まとめ 「プレーンな恋愛て、いいネ!」

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★★★★★
2007/10/14 04:16
ネタバレ
ろく'sフランク哲学塾

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★★★★★
2007/10/02 21:32
瑞々しいセピア色

1ページの中に詰まった 季節の匂い、緩やかな恋、思春期独特の切ない感情がたくさん詰まった【ボク】と【彼女】の時間の流れ 全体的に瑞々しい&優しい文体ですが、柔らかい文面の中に見え隠れする前向きな力強さも感じ取ることが出来て、読んだ後の清涼感はかなりのモノ 詩のような形態で書かれたストーリーの流れも、とても読みやすいです 恋を始めた瞬間の様な、ピュアな気持ちになれる作品ですので、澄んだ気持ちになりたいときに是非どうぞ ここからは個人的な意見→この作品のタイトルは『セピアの世界』ですが、深町さんの書く文章自体は、淡い黄緑みたいヨ

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★★★★★
2007/09/27 02:22
本当のヒーローって?

【ヒーロー】というと、聞こえはいいけれど 実際のヒーローっていうと 【?】 力が強くて? かっこよくて? 本当にそんな人? いつの日か、自分のヒーローを知った時の「僕」の気持ちを想像すると、とても幸せな気持ちになれますよ! 大変読みやすく書かれていますので、是非読んでみてください。

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