ジウさんのレビュー一覧

羊はとても温厚で臆病者です。 群れを成して行動する習性があります。 もし群れの中の一頭がパニックになると他の羊もパニックになり、一気に逃げだします。そうなったら手がつけられません。気を付けましょう。 羊は家畜化されています。 その肉は食べられます。 その毛は織って布にできます。 死を迎える瞬間はものわかりがよく、抗ったり暴れたりしません。最期に一声、ナクだけです。 それが羊というイキモノです。 だから。 彼女はもう羊ではありません。 わかりますか? 彼女はもう、羊ではありません。 では、なんというイキモノなのか? それは教科書のどこにも載っていませんね。 でも、それでいいんです。 いいんですよ。 カノジョの物語は今、うまれるのですから。

太陽が月に覆われ、地上から太陽が欠けて見えたり、あるいは全く見えなくなることを日蝕と言うらしい。 地球は太陽の周りを公転していて、月もまた地球の周りを公転している。毎日変化している月と地球と、それから太陽の位置関係のように、日々巡る彼女と僕の想いも変わらないようでいて少しずつ変わっている。 そうしてやってくる、日蝕。 それは月と地球の公転運動のタイミングがうまく合わないと見えない、不思議な現象。 太陽の光に照らされて、見せる顔と見えない表情の彼女。隠せない本音と隠したい建前の僕。 僕たちの関係はこれまで見えない何かとのトライアングルだった。 だけど、いつかはやってくる。 日蝕のように。 彼女と僕の関係を変えてしまうタイミングが。 その朔の夜、彼女と僕のあいだに、何が見えてくるだろうか。

人の記憶は五感と深い関係にあるらしい。 例えば視覚。 あの頃同じ景色を眺めていた。 例えば聴覚。 あの頃同じ波の音を聴いていた。 例えば味覚。 あの頃覚えた煙草の味も。 例えば嗅覚。 あの頃から絡みつくのは煙草の匂い。 そして触覚。 ともに分かち合った痛み。 時が経ってもいつまでも色褪せないでいるのは、記憶とそれらが深く結びついているからだ。 あの頃ラッキーストライクと。 いつもそばにいた彼のこと。

あと少しで夜が明けると思いながら、 ふと思うことがある。 今の自分は、 昔思い描いていた自分だろうかと。 あの頃になりたかった自分だろうかと。 少しはマシな自分だろうかと。 後悔がないと言えば嘘になる。 失った物、得た物、 それらを数えながら夜明けを待つ。 大丈夫。 悪くはないさ。 ほっとすることに怯えながらも。 それでも今日も生きていく。 そうして今日も生きていく。 こうして朝を迎えるたびに。

ただ声を聴くだけで 優しくなれたり寂しくなったり 泣きたくなったり笑顔になれたり ただ声を聴くだけで まるで炭酸みたいにシュワシュワと わたしの心は弾けて甘くなる ただ声を聴くだけで。 近くにいても遠くにいても 伝えたい気持ちはいつだってここにある あなたの周波数を聴きわけて わたしはいつだって跳んでいくよ だから、チューニング合わせて待ってて! 女の子はいつだって全力全開。 恋に仕事に笑って走って。 女の子は可愛いいだけ、なんてこれを読んだら言わせないんだから! 東雲葵がお届けするDJサラのドタバタ成長ラブストーリー、『S・S・S』! ◆ この番組では皆さんのリクエストをお待ちしています。サラとトウマの甘いエピソードもガンガン受け付けております!!

うぉっ! やべっ!! きゅんってきたーーーーーーーーー!! 最後の展開、期待通りの期待以上、はーどっこいしょでした!!! これが実話ベースって、、、 そこはやはりミラクルミラさん。 素敵なご経験をされましたね。 結末がわかっていても、何度でも読みたくなるお話です。ワナにハマりたい人オススメかもー。

人は最期の瞬間、それまでの人生を走馬灯のように見るとよく言うけれど、 最期の瞬間、彼が見たのは何故か馬人間。しかも喋る。 しかも謝ってくれだって? たくさん悪いことをしてきたことか? あの時、本気で頭をかち割ったことか? 必死で生き抜いてきたのと同じように死にに行く俺のことか? あの時、必死で守ろうとした生命を自ら手放そうとすることか? いいじゃないか。 どうせ俺の生命。 生きようとするも、 死にに行こうとするのも どうせ俺の生命。 同じ生命。 そうしたら、馬人間が言った。 「死ぬ時は死ぬ。生きる時は生きる。」 全くその通りだ。 歯を剥いて笑えば 馬人間みたいな顔になるかもね。 一人が嫌なら一緒に笑ってみようか? それくらいなら付き合えるからさ。

ああ、もう本当にこの人は恐ろしい人だと思いました。 そして、何故か思い出したのは名作のあの言葉。 誰にでもある。 還りたいと願う場所。 記憶と輪廻の始まりの場所。 そして、いつかたどり着く場所。

愛よりも早く、 恋よりも近く、 出逢ってしまった二人の結末は。 約束のシルシとともに 次の世界へ続いていく。 だから指輪をなくさないでね。 二人の物語をまた、始めるために。

そんな男らしいセリフが似合う。 かどうかはさておき(置くんかいっ!) 見かけはトイプードル。 心は男気。 その名は森崎マルカポーネ!! 犬好きのわたしにはたまらない彼の登場は、あっという間にダイヤモンドハリケーン並みにわたしの心をさらってしまいました。 もうね、本人(あ、マルカポーネのことね)はめちゃめちゃ本気なんですよ。壁ドンもかされちゃうんですけど、てか、その壁ドン違うやろーっ!て突っ込む余裕もあるくらい、本人いろいろと本気なんですけど、そこがまた可愛いの(ハート) ちょいちょい小技を効かせながら、グイグイせめてくるんです、その肉球で。わたしの心をどツボをね、ドンピシャ!て感じで「そこそこそこ!」て感じで押してくるんです。 犬好きもそうでない方も気持ち良くなりたいならぜひ読んでもらいたいです。 もうオススメするまでもないくらいオススメです。

彼は求め、語りかける。 何を? わからない。 だけど、求めている。 若い頃は良かった。 生き抜いた者が勝つ。 ただ、ひたすらに。 がむしゃらに。 そんなシンプルな生き方ができた。 けれど、今は違う。 経験が邪魔をする。 しがらみがいつのまにか、 絡め取ろうと纏わりつく。 生き抜くために。 だけど、 命の火をケズルようには 生きられない。 あの頃のようには 生きられない。 このぼんやりとした、 漠然とした、 煙草の煙のような 気怠い繭は、 彼、そのものなのだ。

あなたはご存じだろうか? 主婦ミラ子劇場の存在を。 笑いアリ、涙アリ、そしてもちろんシーモネーターのスパイスも効いた、誰もがトリコ、腹筋を鍛えたいなら主婦ミラ子劇場までいらっしゃい!とまで謳われた、あの主婦ミラ子劇場がついに待望の新作公開だ!! 今回もきっちりオチを踏まえた仕上がりに、思わず、「ガンバルンバ!」と自分で自分を励ましたくなる。 そんな主婦ミラ子劇場を、 みんなも読もう!!!

タイトルからして作者のセンスの良さに心を鷲掴みにされたまま読み進めれば、最後はなんとも爽やかな読後感に包まれました。思わず口の端が持ち上がります。小さな勇気と一歩を踏み出した彼と彼女に。 些細なことだけどとても大切な何かを教え説くのではなく、まるでファンタジーのように感じさせる優しさと柔らかさ。そこから伝わる作者の誠実さ。 このメッセージをたくさんの人に読んでいただきたいです。

大切な人を失った二人が出会い、もう一度大切な人を見つけるまでのお話です。 大切な人と想いを通じ合わせるということを知らないまま大人になってしまった二人。大切なのに、大事なのにそれを伝えることがこんなにも不器用で難しいなんて。 過ちも罪も胸に抱えている闇も、すべて受け入れることは幸せになる為の準備なんだと思わせてくれました。

今や20~30代女性の憧れの職業?とも言われる、セレブ専業主婦を目指す主人公と、その夢を叶えてくれると言う彼との結婚は…… え? 契約結婚ですか(笑)?? 「いい人見つけた」 とは元カノが言ったセリフですが、そのセリフは誰のことを言っているのかな?

すみません。のっけから叫ばせてください… きゅうり、かっこよかった(笑)!! それまでずっと仕事人間だったのに(それでも充分かっこよかったけど)、いきなりキスしたと思ったら急に男になって(それでもやっぱりかっこよかったけど)、なんなのこの人はっ!しかも、最後の最後まできゅうりはトマトが好きなのかどうか安心できなくて(笑)。それくらい、トマトの気持ちとシンクロしてしまって、きゅうりに振り回されてしまったんです…恐るべし、きゅうり(笑) 何の努力もしない女の子がイケメンパラダイス!みたいなお話だったら、それはそれで楽しめたかもしれませんが、それよりも私はトマトみたいに現実を生きようと頑張る女の子がイケメンと幸せになれるお話の方が好きです。夢もいいけど現実も。仕事もいいけど恋愛もね。すべてが50/50で。それで幸せになれたらそれが幸せ。

つまり、つかまえようと思うならあれこれ考えてないで、チャンスの神様が目の前を走ってきたらすぐにつかまえなさい、ということだ。 人間とは考える動物であり、いろんな可能性を考えたり、自分とは違う人間の心理をはかって切磋琢磨して生きている。それはもちろん悪いことではないのだけれど、時にはそのせいで自分が身動きとれなくなってしまう、なんてこともよくある。だって人間は感情の動物でもあるから。 どんなに頭が良くたってその情報処理能力には限りがあるし、対処しきれないことも当然ある。感情が邪魔をすることもね。 だけど、そんな時だって必ずチャンスの神様は走ってくる。だから、顔を上げてその瞬間を見逃すな。 え? 自分のところになんて神様は来ないって?? だったら待ってなんかいないで走って行くのもありさ!タクシーとは違うんだから、待ってるだけじゃあダメかもね☆

3番目の高度合成数ってなんだろう?気になって調べてみたら、「6」という数字が出てきた。 このお話のヒロインの歳から上に6つ数えると、みんなには内緒で付き合っている彼氏の歳になる。下に6つ数えると、お気に入りの喫茶店で再会した男の子の歳になる。どうやらこの数字がヒロインにとって運命の数字ってヤツらしい。 たかが数字、されど数字。上にも下にもそこにはたくさんの「ハカル」ものがある。見えるものがある。見えないものもある。大切なのはそれがどれだけ二人に「合う」か。「合」うことで初めて「成」立する関係。「数」え始めたらキリがないけれど、ひとつずつ、一歩ずつ、一緒に歩いて確かめていきたい。確かめていきたかった。 年下のキミと。 個人的にはマフラーに顔をうずめる大志君と朋君の独白、大人ならではのやるせなさにキュン♪