プロフィール
依兎
【会員番号】1005000
いと
【最新完結】
『【この本を読まないでください。】』
【編集部オススメ掲載】
『桜が散ったら、君に99回目のキスを。』
【読者が選ぶ!次世代作家を応援しよう!特集 青春・友情部門掲載】
『きみはハリネズミ』
【チャット小説檸檬準グランプリ(第12回)】
『世界が目を覚ますその前に』
▹『三神くんは恋をする』
不定期更新
【最新完結】
『【この本を読まないでください。】』
【編集部オススメ掲載】
『桜が散ったら、君に99回目のキスを。』
【読者が選ぶ!次世代作家を応援しよう!特集 青春・友情部門掲載】
『きみはハリネズミ』
【チャット小説檸檬準グランプリ(第12回)】
『世界が目を覚ますその前に』
▹『三神くんは恋をする』
不定期更新
作品一覧
レビュー一覧
2019/11/11 00:15
痛くて愛しい
緑と和嘉乃。正反対で、それなのにどこか似ている2人の人生が交差したのは瞬きほどの、ほんの一瞬だった。
だけど私にはその一瞬が、2人のどんな人生よりも色鮮やかに見えた。死ぬことを決意した彼らが最後に想ったのは、彼らを産んだ母親でもなく、彼らに絡みつく周りの人間でもなく、きっと互いの光溢れる未来なのだろう。
『飛び降りて、一緒に死のっか。』は命が消え行く瞬間を捉えた物語だ。苦しくて、虚しくて、悔しくて。それでも美しく清々しいのは、きっと2人が最後に本当の愛を得ることができたから。
2人の未来が愛で溢れるように。今夜はそんなことを祈りながら眠りにつこうと思う。
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2019/10/12 00:25
キライだ
恋というのは、いつまでも側にいたいと思う、満たされない気持ちを持つことだと人は言う。
ならばもう2度とこの世界に触れられない彼女にとって、恋はひどく残酷で、儚いものだ。
『キライだ』
そんな陳腐な言葉で涙を隠してしまうくらいに。
きっと千秋は秋が来る度に決して色褪せない彼女の柔らかい声を思い出すのだろう。
そして日菜乃は千秋の温もりをそっと抱きしめるのだろう。
また、秋がやって来る。
もし頬を掠める風が熱を帯びていたら、それはきっと彼女が攫った温もりだ。
そんなことを考えてしまうくらいに、弓削あずきの紡ぐ物語は穏やかで、激しくて、そして切ない。
読者がその世界観に溺れるのも、きっと時間の問題だ。
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