熱気が、じわじわと正面から体を包む。
「こんちわーーーっ!!」
部員たちが一斉に顧問の姿に反応した。
ワックスがけをしたばかりからか、選手の細かい動きまでが床に反射していた。
「なんか…ゴツいですね。うちの女子も負けませんけど。」
「清南中学校かあー、日本一の試合俺も見てみたいなあ。」
「いいチームでした。」
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都立清南女子中学校、午後の体育館。
靴紐をほどき、汗を拭く、2人の選手の姿。
「はあーっ!?れんぴょん北海道行くのっ!?」
「うん、まあ。」
「なんでなんでー!?しかもなんて高校なの?松陰(まつかげ)高校!?知らねー、絶対バスケ弱いでしょ。あいぴょんと京都戻るんだと思ってたよー。」
「それも考えたけど、やることあってさ。」
「なんだそれー!!」
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ピーーーーッ
園田先生はゲームへのアドバイスをするために、部員たちを集めた。
恋李は素早く角へと避けた。