「やっほー、れんちゃん。入学おめでとう!ママそっち行けなくてごめんね。寒いの慣れてないのに、雪降ったのね。」
「雪寒いわ。でもじいちゃんばあちゃんは元気。そいえば、園田先生と話した。やっぱマネージャーやることにしたから。」
「園田くん!懐かしいなー。そっかー…あんたがいいならいいわ。」
…
次の日は対面式や部局紹介などで忙しく、部活は休みらしかった。
すでに恋李のことは生徒たちの間で有名になり、放課後、彼女は凄まじい部活勧誘に追われた。
「サッカー入ってくれない?」
「ボール蹴れません。」
「野球部お願いします!」
「とりあえず外の部活は嫌です。」
「柔道部どうですか?」
「痛いの苦手です。」
「(俺らマネージャーとして誘ってんのに…)」
「(早く帰りたいのに…)」
恋李が言葉巧みに断っていても、なかなか先輩方は身を引かない。
すると、彼女を囲むちょっとした人の輪の中に長身の男子数人が割って入った。