……。

「ねぇ?晴…早すぎない?」

「アハハッ!だって…
 早く来て、買いたい物があったから!」

「それは…ねぇ?
 先に言おうよ…。」

「ごめんよぉ!!
 でも時間なくなっちゃうし…ね?」

「分かってますよぉ!」

相変わらず、可愛い性格だなぁ…。
それに比べて私は…。
情けない…。


─お買い上げ、ありがとうございました!


「何買ったの?」

「えー?教えて欲しいー?」

「うんっ!」

「それはねー?

 …マイダーリンのよ♡」

「うわ…。キモい…。」

「ウソだよぉ!
 そんな訳ないよぉ!」

「じゃあ?」

「彼氏さんの為の物!」

…対して変わんないじゃん。

そう思いながらも言わない私。
優しいでしょ?
その代わりに…

「為の物って何?」

「それはね?」

パチン

「な、何?」

「うん!可愛い♡」

「何じゃこりゃ!」

「うへへ。髪飾りだよ!」

企んでる笑い方をする晴に疑問を抱えた。

…しかも、その髪飾りとやらは私になんか合わないデザインであった。

だって!だってだよ?
…ピンクのリボンにレースたくさん。
レースにはドットが付いていて。

とてもじゃないけど、私が付けて良い物じゃない。
付けるのであれば、晴や麻耶しか似合わないガーリーな小物。

「こんなの無理だよぉ!」

「良いから良いから!
 ほら。行こ?遅れちゃうよ?」 

「うぅ…。はい…。」