─昼休みにて。

「さぁたん!まーたん!
 いつものとこ、行こ?」

「うんっ!待って?
 お弁当持つから!」

「私、今日はパス。
 お弁当じゃないから。」

「じゃあ、買いに行こっか!
 さぁたん!先に行ってて?買ってくる!」

「分かった♪先行ってるね♪」

「ありがとう!」


…ふぅ。
晴のお陰で、とりあえず麻耶と約束出来た!
本当に感謝、感謝♪

後で、絶対謝ろう!
晴、本当に感謝だよ!


…いつものとこ。
それは、裏庭…の木陰。

誰もいないと良いなぁ!



…はぁ。誰も居なくて良かった!
それにしても、落ち着くなぁ。

涼しいし。

5月というムシムシとしている暑さの中で、ここが、一番涼しい!

寝っ転がろうとしたら…

ガサッ

「ひゃっ!」

端子端麗という言葉がぴったりの男の子が現れました。
それはそれは、童話のようで仕方ありませんでした。
その男の子は、私の大好きな童話である…
不思議の国のアリスの本を持っていました。

…それが、私とあなたの運命の出会い。