「俺はその時思ったよ。警察ってーのは何なのかってな。」

「あっそう。」

「警察なんて辞めて新しい事でも始めようかって思ってんだよ。」

「あっそう。」

「つっても結局はこの仕事が性分にあってんのかもな。」

「あっそう。」

「俺はよ『守れなかった。』ってもう二度と思いたくねぇし、そうなってほしくねぇんだ。」

「…まっ、頑張ってよ。」

龍崎は微笑みながらそう言って立ち上がり街に向かって去って行った。


龍崎の後ろ姿を見ながら「お前にそうなってほしくねぇんだよ。」と俺は心の中で呟いた。





やっぱり俺は何も出来やしねぇのかもな…。

でもよ、俺はオメェの話し相手ぐれぇならいくらでもなってやっからよ、どんな話でも聞いてやっからよ…俺に話てこいよ。





俺は龍崎から話てくれるのを待つ事にした。