煙草の煙りを吐きながら我に返った…。
輝…俺は龍崎の為に何が出来る?
俺はベンチから腰を上げ商店街に向かった。
商店街に行くと悲しさと苛立ちの混じった顔の龍崎がいた。
「どうした?」
「なんでもねぇよ。」
と龍崎がぶっきらぼうに答えた。
「今暇か?」
「暇じゃねぇ。」
ブスッとしながら龍崎がそう答えた。
「停学中なんだから暇だろ。」
近くにあったバイクの荷台に龍崎を無理矢理乗せ、エンジンを吹かした。
「このバイク勝手に乗って良いのかよ。」
と龍崎が聞いてきた。
「良いんだよ、後で返せば。」
と俺が言うと「そっ。」とだけ龍崎は言い返した。