龍崎と俺がそんな言い合いをしている後ろから、太い声が聞こえた。

「こんな時間に高校生が何しとるんじゃ。」

その声の主は少年課の竹ノ内だった。

「いや…停学くらったんすよ。」

と答える俺。

「今度は何やらかしたんだ?」

と竹ノ内が片方の眉を上げて聞いてきた。

「別にたいした事じゃないっすよ。煙草吸ってんのが見つかったんすよ。」

俺がそう言うと

「餓鬼が煙草なんか吸ってんじゃねぇよッ!」

竹ノ内がそう言って俺達の頭を小突いた。

「停学くらったんなら、さっさと家帰らんかいッ!」

そう言って竹ノ内は去って行った。

「アイツ絶対マッポの顔じゃねぇよ…。」

竹ノ内の後ろ姿を見ながら龍崎が呟いた。

「あぁ、確実に筋者の顔だぜ。」