龍崎以外全員、息が切れている。
「よっしゃ、次いくぞ!」
と言ってまたもや走りだした龍崎。
今、俺達がいるこの場所は…何故か俺の家。
龍崎がお袋に弁当を頼んでいたらしい。
「花見楽しんでらっしゃい。あっ!でも悪さはダメよ!」
と走り去って行く俺達に向かってお袋が叫んでいる。
…しかしよく10分たらずで弁当作れたよな。
と思いながら龍崎の後を追って走っていた。
「次って何処行くんスか?」
ヨネが走りながら龍崎にそう質問した。
「酒の調達場所に決まってんでしょーがッ!」
と笑顔で答える龍崎。
そして着いた場所は、龍崎の仲が良い先輩の所だった。
その先輩は酒屋を経営していた。
その先輩の話は聞いた事があったが、想像以上に厳つい人だった。
俺達はその先輩に日本酒一瓶・梅酒四缶・ビール四本を貰い、桜が咲き誇っている土手に向かった。