【山口十三】

停学をくらってから俺達はすぐ家に帰るわけもなく…

商店街をぶらついていた。

「また停学くらうなんてな〜…。」

俺がため息混じりでそう言うと龍崎は

「おぉ…まっでも退学じゃないだけマシっしょ。」

と微笑んだ。

…なんでコイツはこんな冷静なんだよ。

「退学になったら俺、確実に殺されちまうよ…。」

俺が真面目にそう言うと

「怖いもんな〜、お前の親父さん。今日も絶対殴られるな。」

龍崎が微笑みながら言った。

龍崎が言う通り、俺の親父は目茶苦茶怖い。

何か問題を起こすと直ぐに拳が飛んでくる。

「お前な〜人事じゃねぇぞ!お前も道連れじゃ!」

「ふざけんなッ!俺は関係ねぇだろ!巻き込むな!」

「何を言っているんだね君は!同罪だよ、共犯だよッ!」

「何が同罪じゃ、共犯じゃッ!!」