…何故だろう、涙が流れてきた。

別に哀しいわけじゃない…。

こんな結果になることは心のどこかで分かってたはず…。

なのに何でだろう…。


プレゼントを選んでいた時の自分が一気に憎くなった…。



商店街を一人でぶらついていると竹ノ内に会った。

こんな時に会いたくない人物の一人だ。

「どうした?」

俺が何か何時もと違う様子だったのか、竹ノ内は少し心配そうにそう聞いてきた。

「なんでもねぇよ。」

と俺は答える。

「今、暇か?」

と竹ノ内はくい気味に聞いてきた。

「暇じゃねぇ。」

「停学中なんだから暇だろ。」

と竹ノ内は言い、近くにあった鍵が付いたままのバイクの荷台に俺を無理矢理乗せ、走り始めた。

「このバイクかってに乗っていいのかよ。」

と聞くと

「良いんだよ、後で返せば。」

と竹ノ内が言った。

…マッポがそんなんで良いのかよ。

と思いながら「そっ。」とだけ言いかえした。