【龍崎仁志】

「何、アンタ達こんな所で寝てたの?」

十三のお袋さんの声で目が覚めた。

「あっ、お帰りぃ。」

と言うと笑顔で「ただいま。」と答える十三のお袋さん。

そして俺達は十三のお袋さんが買ってきたショートケーキを食べた。

「今日どうする?」

十三がケーキを食べながら聞いてきた。

すると十三のお袋さんが

「今日も泊まってくんじゃないの?」

と聞いてきた。

「今日は帰るよ。」

と俺が答えるとお袋さんは

「えぇ〜、今日も仁志君泊まると思ってたから、仁志君の好物のトンカツにしようと思って、材料バッチリ買ってきたのに〜、今日も泊まんなよ〜。」

と言ってきた。

「お袋がそう言ってんだから泊まってけよ。」

と十三が言ってきた。

本当は今日も泊まりたかった。

でも今日はお袋の誕生日だから、俺は家に帰ると決意していた。

「いやっ、今日は帰るよ。せっかくトンカツの材料まで買ってくれたのにゴメンね。」

とお袋さんに言った。

「じゃあ、また泊まりに来なさいね。」

とお袋さんが言ってくれた。

その言葉が単純に嬉しかった。