「…5発くらったよ。」

十三がふて腐れ気味でそう答えると村田が吹き出した。

同時に俺も吹き出してしまった。

「何、笑ってんだよ!」

と十三が怒ったが、それがまた可笑しくて俺と村田は声をあげて笑った。

十三は俺達を横目で見ながらテリヤキバーガーにかぶりついた。

そんな十三の姿がまた可笑しくて、俺と十三は更に笑った。



俺達は海岸沿いを歩いていた。

「5発はすげぇよ、さすが十三の親父さんだぜ。」

ニヤつきながら村田が言った。

「てかよ、家抜け出したのバレたらやべぇんじゃねぇの?」

村田がまたもやにやけながら十三に言った。

「やべぇよ…でも今日親父もお袋も帰ってくんの遅ぇからバレっこねぇよ。」

と十三が自信ありげに答える。