「てかよ十三、お前親父さんに何発くらった?」

村田がにやけながら聞いてきた。

龍崎は今にも吹き出しそうな顔で俺の方を見ている。

「…5発くらったよ。」

そう答えると村田・龍崎は同時に吹き出した。

「何、笑ってんだよ!」

と俺は怒るが二人共、声をあげて笑っている。



「5発はすげぇよ、さすが十三の親父さんだぜ。」

海岸沿いを歩きながら村田が言った。

村田の顔はまだにやけている。

「てかよ、家抜け出したのバレたらやべぇんじゃねぇの?」

と村田がニヤつきながら言ってきた。

「やべぇよ…でも今日、親父もお袋も帰ってくんの遅ぇからバレっこねぇよ。」

「わかんないよ〜、そう思ってる時に限って早く帰ってきてたりするんだぜ〜。」

村田のその言葉で一気に不安になった。