【山口十三】
俺達は海岸沿いを歩いていた。
「まさか竹ノ内に会うなんてな〜。」
俺がそう言うと
「まっ、小さい街だから会っても不思議じゃねぇけど。」
と龍崎が微笑みながら言った。
「確かに…。でもよ〜お前よく竹ノ内の事、無視出来たな。」
「別に無視してねぇよ。」
龍崎がサラっと答えた。
「じゃあ、何なんだよ。」
と俺が聞くと龍崎はニコッと笑い答えた。
「聞こえなかったんだよ。」
…無理があるだろ、ソレ。
「しかしよ、走ったら腹減ったな〜。」
龍崎が伸びをしながら言った。
「確かに、減ったな。」
「この近くって、村田の高校あんじゃねぇっけ?」
と龍崎が空を見ながら言ってきた。
「あぁ、確かに…そうだなぁ。」
「遊びにでも行って、飯ばおごってもらうべ。」
とニカッと笑い龍崎が言った。
「ナイスアイディアだよ〜龍崎君!」
そして俺達は村田が通う高校に向かった。