「タマ!テメェ、デカイのは俺のだ!」

そう言いながら俺はタマに追い付き蹴っ飛ばした。

「十三!そうはいかんぞ!デカイのは俺がもらう!」

龍崎がそう言いながら追い掛けてきた。



俺と龍崎が並んだ。

俺と龍崎はデカイパラシュートを見つめている。

その時、勢い良く風が吹いた。

「風ふいてんじゃねぇ!」

龍崎が風に向かって叫んだ。

その風のせいでパラシュートは川の方へ飛んで行った。



「よっしゃぁ!」

パラシュートをとったのは俺だった。


「卑怯だぞ!」

龍崎がそう言った。

「何がだよ。」

「スタートが不公平だ!」

「知るか!」

と俺達が言い合いをしてる場所は川のど真ん中。

しかも俺達はびしょ濡れだ。

その理由は、二人とも川で滑ってこけたからだ。



俺達が河原に戻るとヨネが

「二人ともパラシュートが好きなんスね〜。」

と笑いながら言ってきた。

「バレたか〜。」

と言いながら無邪気に笑い頭をかく龍崎。

「バレバレっスよ〜。」

と言ってヨネが微笑む。