翌日の昼過ぎに龍ちゃんが屋上にやってきた。
龍ちゃんは予想通り自分の誕生日を忘れていた。
タマが龍ちゃんにプレゼントを渡すと龍ちゃんはもの凄い笑顔でタマに抱き着いた。
俺がプレゼントを渡すと俺にも凄い笑顔で抱き着いた龍ちゃん。
山さんからは熱い包容がプレゼントだった。
きっと山さんは金欠だったのだろう。
龍ちゃんは皆からのプレゼントを心から喜んでいた。
その時の龍ちゃんの顔は親父さんがいた頃の顔に戻っていた。
その顔を見た時、なんだか嬉しくて涙が出そうになった。
その日、龍ちゃん・山さん・俺・タマは学校の屋上で朝まで馬鹿騒ぎをして過ごした。
龍ちゃんの悩みは何なのか。
龍ちゃんが抱えてる闇は何なのか…。
こんなにも長く一緒にいたのに全然わからなかった自分が何よりも悔しくて、悔しくてたまらなかった…。
龍ちゃん…
龍ちゃんは昔から俺の憧れだから…だから何があってもその事に揺るぎはないよ。