その日の帰り道でも龍ちゃんはずっと俺に質問をしてきた。


「なぁ、いい加減教えろよ!」

少しイラつき口調で言う龍ちゃん。

「もう、しつこいっスよ。」

「しつこいって何だよ!オメェが教えねぇからだろ?」

と眉間にシワを寄せる龍ちゃん。

そんな言い合いをしていると分かれ道にきた。


今までなら一緒に右折するのだが龍ちゃんは今、竹ノ内さんの所に居候しているので左折しなければいけなかった。


居候している事を知ったのは龍ちゃんの口からじゃなく、たまたま偶然に会った龍ちゃんのお袋さんから聞いた。



「龍ちゃん、コッチじゃないっスよね。」

そう言うと龍ちゃんは少し悲しい表情で微笑み

「おぉ。明日は絶対教えろよ!」

と言って帰っていった。

そして俺はプレゼントを買いに店へと急いだ。