「おい龍崎、夕飯できたぞぉ。」

竹ノ内の声で俺は台所に向かった。

台所のテーブルの上にはオムライスが作られていた。

「今日のオムライスは完ぺきだぞ。」

と竹ノ内が笑顔で言ってきた。

竹ノ内はオムライス作りにハマったらしい。

だから最近の夕飯はオムライスばかりだった。

今回の出来は今までで最高の出来事だった。

夕食が終わり俺は部屋にあがった。

いつもなら竹ノ内とテレビを見て笑っているとけろだが、そんな気分になれなかった。

部屋にあがり、布団に寝転がっていてもムシャクシャする一方だ。

俺は一階におりテレビを見ている竹ノ内に「ちょっと出掛けてくる。」と言って外に出た。

「こんな時間に餓鬼がうろつくんじゃねぇ。」

いつもならそう言って出かけるのを止める竹ノ内だったが、その日は何も言わず「おぉ。」とだけ言った。