「何だよヨネ、今日百円がいる事でもあんのか？」

十三がヨネにそう聞いた。

「そうなんスよ！どうしても今日中にいるんスよ！」

とヨネが十三に言った。

…なんで今日中に百円いんだよ。

と思いながら俺は目を閉じたまま十三とヨネの会話に耳を傾けていた。

「なんで百円？」

と十三がヨネに聞く。

「百円足りないんっスよ！」

「なんか買いたい物あんのかよ。」

「ちょっと…。」

急に口ごもるヨネ。

…何だ？「ちょっと」って。

「何だよ。」

と十三がヨネに問い詰める。

「いや…。」

ヨネの言葉が気になってしょうがなくなった俺は起き上がり、ヨネに近寄り「何だ、何だ？」と問いただした。

「…なんでもないっスよ。」

と言うヨネ。

「何だぁ、怪しいじゃないかぁ。」

俺がいくら問い詰めてもヨネは一切教えようとはしなかった。

俺は渋々ヨネに百円を渡した。

その後も俺は質問し続けたがそれでもヨネは全く教えてはくれなかった。