私達のクラスは
1か月で席替えをする。


…と言うことは


拓斗の隣にいれるのは

明日まで…か、



席替えしたら
喋る機会が減るかも
と不安になる私に

“大丈夫だよ!気にしないで!”

って美桜は言ってくれたけど…


やっぱ嫌だ~!!



「なーにさっきから暗い顔してんの~」


「あっ、美桜」

「あっ、て…
 さっきから一緒にお喋りしてたじゃん」

「あっ、そっか。
 ごめん。ボーッとしてた。」


もういいや、開き直ろう!


「ねぇ、あるむ。
 あるむは拓斗に気持ちは伝えないの!?」

隣を見ると珍しい真剣な顔下美桜がいた。

「えっ、急にどーして!?」

「だって…
 そんなに席が離れるのが嫌なら
 せめて気持ち伝えてみたら!?
 なんてね~!!

 まぁ、
 決めるのはあるむだけど。

 意外に両想いだったりして…」




私と拓斗が両想い…!?

考えるだけで
自分の顔が赤くなるのが分かった。


「何々~!
 あるむ、変な事想像してんの~」

美桜がニヤニヤしながら
私の顔を覗いてきた。


「うぅ~。
 美桜のイジワル!!!」

「フフフ…図星~。
 顔赤くなってる!!
 乙女だな~」

「もう、からかわないでよ~」

「いいじゃん、いいじゃん
 さっ、部活遅れちゃうよ~」


そう言って美桜はスキップしながら体育館に向かった。

「ちょ、ちょっと待ってよぉ~」

もー、美桜ったら。
マイペースなんだから。


改めて美桜の性格を実感しながら
私も体育館に向かった。