七星先生のお話はあまりにファンタジーだ。口から飛び出してくる言葉全てがファンタジーだ。
頭で理解はできていないが、先輩が言うには、こういうことらしい。
七星先輩達魔法使いの皆さんは、ここ人間達が住む世界とは別の世界、所謂パラレルワールドに住んでいる。そこでは魔法が当たり前のように存在し、魔法使いや魔物と呼ばれる生き物も住んでいるらしい。
そして七星先輩と北斗先輩は、魔物という、人間(ここでは魔法使い達のこと)に害をなす存在を退治する組織に所属しており、今回はその組織からの命令で、兄妹二人でこの世界に来た。
「…と、いうことなんですね?」
「えぇ、バッチリよ」
ニッコリ微笑まれた。合格らしい。
「一体どうして魔物を退治する組織からの命令がお二人に下ったんですか?この世界には魔物なんていないでしょうに」
宇宙人やら妖怪やらはいるかもしれないが、魔物なんてそんなファンタジーな存在、いるなら実際会ってみたいものだ。
「私達の組織は魔物退治といいつつ、実態は何でも屋なのよ。どんな依頼も引き受けるわ。我らがボスがあんな人だもの」
ふふ、と笑った先輩は懐かしそうな表情をしていた。
「どんな人、なんですか?」
「そうね…一言でいうなら、とても綺麗な人よ。顔も心も、全てが美しくて、頭も良くて魔法に関しても圧倒的に強いから、とても尊敬するわ」
そう言って先輩はとても優しそうな顔をしている。家族のようにその人のことを好きなんだな、と感じ取れるくらいに。
「でも、変な人なのよ?魔物を退治する時も凄く魔物のことを考えるの。考えすぎって突っ込みたくなるくらいにね。それにどんな無茶な依頼だって引き受けちゃうから、今回みたいに厄介な依頼まで…」
「厄介?」
そのとき、プルプルプル、と電子音が響いた。
「あら、珍しいわね」
そう言って先輩はケータイを取り出した。
淡いピンクのボディーの、可愛らしいデザインのケータイだ。でも、どこの会社の、なんという機種なんだろう。どこかノスタルジックで、だけどとても最先端で現代的なデザイン。
「ごめんなさい、出てもいいかしら?」
「勿論」
そして先輩はケータイに出た。
頭で理解はできていないが、先輩が言うには、こういうことらしい。
七星先輩達魔法使いの皆さんは、ここ人間達が住む世界とは別の世界、所謂パラレルワールドに住んでいる。そこでは魔法が当たり前のように存在し、魔法使いや魔物と呼ばれる生き物も住んでいるらしい。
そして七星先輩と北斗先輩は、魔物という、人間(ここでは魔法使い達のこと)に害をなす存在を退治する組織に所属しており、今回はその組織からの命令で、兄妹二人でこの世界に来た。
「…と、いうことなんですね?」
「えぇ、バッチリよ」
ニッコリ微笑まれた。合格らしい。
「一体どうして魔物を退治する組織からの命令がお二人に下ったんですか?この世界には魔物なんていないでしょうに」
宇宙人やら妖怪やらはいるかもしれないが、魔物なんてそんなファンタジーな存在、いるなら実際会ってみたいものだ。
「私達の組織は魔物退治といいつつ、実態は何でも屋なのよ。どんな依頼も引き受けるわ。我らがボスがあんな人だもの」
ふふ、と笑った先輩は懐かしそうな表情をしていた。
「どんな人、なんですか?」
「そうね…一言でいうなら、とても綺麗な人よ。顔も心も、全てが美しくて、頭も良くて魔法に関しても圧倒的に強いから、とても尊敬するわ」
そう言って先輩はとても優しそうな顔をしている。家族のようにその人のことを好きなんだな、と感じ取れるくらいに。
「でも、変な人なのよ?魔物を退治する時も凄く魔物のことを考えるの。考えすぎって突っ込みたくなるくらいにね。それにどんな無茶な依頼だって引き受けちゃうから、今回みたいに厄介な依頼まで…」
「厄介?」
そのとき、プルプルプル、と電子音が響いた。
「あら、珍しいわね」
そう言って先輩はケータイを取り出した。
淡いピンクのボディーの、可愛らしいデザインのケータイだ。でも、どこの会社の、なんという機種なんだろう。どこかノスタルジックで、だけどとても最先端で現代的なデザイン。
「ごめんなさい、出てもいいかしら?」
「勿論」
そして先輩はケータイに出た。