「豆腐に納豆、挽き肉にネギ…それに、あ、あったあった、ニンジン。これで全部だよね?」
先ほど購入した品々を確認。ちゃんと買って帰らないとおばあちゃんに怒られちゃうからね。
おばあちゃんのお使いで来たのは、近所のスーパーマーケット。行きつけの店だ。
「さ、早く帰ろ」
茜色と藍色が混ざり合う空を見上げて呟いた。僅かに残る夕陽の残光も、もうすぐ闇に溶け消えてしまう。
家路へ就こうとしたその時、
「えーっと、これで良かったわよね…」
頭上から、声がした。
後ろでも、横でもなく、頭上から。
それは聞き覚えのある声で、恐る恐る顔をあげて見ると、
「え…」
声が漏れた。
それは当然のことだ。
箒に跨り、黒っぽいマントを羽織った美少女。彼女は確実に浮いている。箒に跨ったまま、浮いているのだ。
「え…」
私のその声でその人物も私を見る。鮮やかな赤の瞳は私を捉えると更に大きく見開かれた。
「「え…」」
その顔を見て、やはり見間違いではないことに気づく。
私はプルプルと震える指で彼女を指した。
「「えぇぇぇぇぇぇええ!?」」
二人して大絶叫したのであった。
*
「びっくりしたわ。月子ちゃん、いきなり叫ぶんだもの」
彼女と私は公園に移動した。まだ僅かに残る夕陽が私達を照らす。
「それはこちらの台詞ですよ、七星先輩」
私はため息をついた。
「箒で空を飛ぶ美少女を、七星先輩を見て叫ばずにはいられないでしょう? っていうか、それってどういう種類のマジックなんですか? タネってどうなってるんです?」
驚きすぎて、混乱してしまう。
どういった理屈なんだ、これは。空に浮かぶなんて。マジック…なんだよね? 多分。っていうか、それ以前に、こんな魔女っ子になれるようなマジックってあるの? これ、どこで売ってるの?
先ほど購入した品々を確認。ちゃんと買って帰らないとおばあちゃんに怒られちゃうからね。
おばあちゃんのお使いで来たのは、近所のスーパーマーケット。行きつけの店だ。
「さ、早く帰ろ」
茜色と藍色が混ざり合う空を見上げて呟いた。僅かに残る夕陽の残光も、もうすぐ闇に溶け消えてしまう。
家路へ就こうとしたその時、
「えーっと、これで良かったわよね…」
頭上から、声がした。
後ろでも、横でもなく、頭上から。
それは聞き覚えのある声で、恐る恐る顔をあげて見ると、
「え…」
声が漏れた。
それは当然のことだ。
箒に跨り、黒っぽいマントを羽織った美少女。彼女は確実に浮いている。箒に跨ったまま、浮いているのだ。
「え…」
私のその声でその人物も私を見る。鮮やかな赤の瞳は私を捉えると更に大きく見開かれた。
「「え…」」
その顔を見て、やはり見間違いではないことに気づく。
私はプルプルと震える指で彼女を指した。
「「えぇぇぇぇぇぇええ!?」」
二人して大絶叫したのであった。
*
「びっくりしたわ。月子ちゃん、いきなり叫ぶんだもの」
彼女と私は公園に移動した。まだ僅かに残る夕陽が私達を照らす。
「それはこちらの台詞ですよ、七星先輩」
私はため息をついた。
「箒で空を飛ぶ美少女を、七星先輩を見て叫ばずにはいられないでしょう? っていうか、それってどういう種類のマジックなんですか? タネってどうなってるんです?」
驚きすぎて、混乱してしまう。
どういった理屈なんだ、これは。空に浮かぶなんて。マジック…なんだよね? 多分。っていうか、それ以前に、こんな魔女っ子になれるようなマジックってあるの? これ、どこで売ってるの?