しかし、もっと凄いのが、
「「「キャアアア!!」」」
これ。
デューク先輩が矢を放ち的に中った瞬間の、黄色い悲鳴。
デューク先輩、貴方は一体どこのアイドルですか。
いや、生徒諸君、確かにデューク先輩は凛々しくて格好良いとは思うのだけれど、ここまで叫ばなくたっていいのではありませんか。
あまりの悲鳴に耐えきれずに耳を塞いだ私を見て、クスリと笑った乙葉が可憐すぎて、周りにいた数名の男子達が倒れたのは言うまでもない。
「…あ、乙葉」
そんな心地よく響く声がして振り返ると、
「北斗先輩じゃないですかー!」
私は目を疑った。
だって、今時こんな人、いる?
キャラメル色のボサボサな髪の毛に、話しかけるのを躊躇ってしまうほどの物静かな雰囲気。
極めつけに、まるで牛乳瓶の底のような眼鏡をかけている。
こんな、漫画やアニメの世界から飛び出したような、所謂、地味な男子なんて。
「こんなところでどうしたんですー? 先輩、さっきまで黙々と絵を描いていたじゃないですかー。部長として言わせてもらえばー、部活はサボっちゃだめですよー?」
「…サボる、したの、乙葉、も」
「それはー…まあ、そうなんですけどー…」
乙葉は何も言えなくなった。乙葉さん、あんたさんはサボってまでデューク先輩を見に来たんかい。
「乙葉…紹介してもらってもいい?」
あまりに乙葉が居たたまれなくなり、助け舟を出した。
その途端パアッと顔を喜ばせるんだから
乙葉は可愛い。
「この方は美術部の先輩のー、古城北斗先輩だよー。美術部のエースで部長になる予定だった人ー。部長をしたくないって言うからー、私が部長になっちゃったわけー」
ですよねー先輩? と横目で見つめる乙葉に一切たじろぐことのない北斗先輩。
凄い、乙葉の冷たい目が効かないだなんて…! 大体の人間はこの攻撃(本人は攻撃だなんて思っていないが)には滅法弱いのに。精神的ショックは計り知れないというのに!
「「「キャアアア!!」」」
これ。
デューク先輩が矢を放ち的に中った瞬間の、黄色い悲鳴。
デューク先輩、貴方は一体どこのアイドルですか。
いや、生徒諸君、確かにデューク先輩は凛々しくて格好良いとは思うのだけれど、ここまで叫ばなくたっていいのではありませんか。
あまりの悲鳴に耐えきれずに耳を塞いだ私を見て、クスリと笑った乙葉が可憐すぎて、周りにいた数名の男子達が倒れたのは言うまでもない。
「…あ、乙葉」
そんな心地よく響く声がして振り返ると、
「北斗先輩じゃないですかー!」
私は目を疑った。
だって、今時こんな人、いる?
キャラメル色のボサボサな髪の毛に、話しかけるのを躊躇ってしまうほどの物静かな雰囲気。
極めつけに、まるで牛乳瓶の底のような眼鏡をかけている。
こんな、漫画やアニメの世界から飛び出したような、所謂、地味な男子なんて。
「こんなところでどうしたんですー? 先輩、さっきまで黙々と絵を描いていたじゃないですかー。部長として言わせてもらえばー、部活はサボっちゃだめですよー?」
「…サボる、したの、乙葉、も」
「それはー…まあ、そうなんですけどー…」
乙葉は何も言えなくなった。乙葉さん、あんたさんはサボってまでデューク先輩を見に来たんかい。
「乙葉…紹介してもらってもいい?」
あまりに乙葉が居たたまれなくなり、助け舟を出した。
その途端パアッと顔を喜ばせるんだから
乙葉は可愛い。
「この方は美術部の先輩のー、古城北斗先輩だよー。美術部のエースで部長になる予定だった人ー。部長をしたくないって言うからー、私が部長になっちゃったわけー」
ですよねー先輩? と横目で見つめる乙葉に一切たじろぐことのない北斗先輩。
凄い、乙葉の冷たい目が効かないだなんて…! 大体の人間はこの攻撃(本人は攻撃だなんて思っていないが)には滅法弱いのに。精神的ショックは計り知れないというのに!