「北沢くん?」 「何?」 「もうちょっと離れてくれるかな?」 お昼休み。屋上のベンチで、お昼ご飯を食べようと一緒に座るものの北沢くんは、わたしの横にピタっとくっついて離れてくれない。 「どうして?」 北沢くんの顔が数センチ上で、しかも北沢くんの良い香りがして来て、たまらない。 「あ、あのね...」 「あのね?」 「えっと...」