俺の女に手を出すな


「樹南お嬢様!」

ふぁー。もう朝か。

昨日は色々あった。あり過ぎた。

実際。今日から新しい学校に通い始めるのに転校の話をパパから聞いたのは昨日だった。

私は生田財閥の娘。生田 樹南。

「きーなーっ!」

シスコンの兄が1人。
名前は樹東。

「俺の樹南に触んな。クソ兄貴。」

口の悪いシスコンの双子の兄が1人。
名前は樹西。

「兄貴達うるさい(笑)俺のだから。ねー?姉貴?」

可愛い顔してシスコンの弟が1人。
名前は樹北。
私は4人兄弟の3番目。
唯一の女の子であるため私はいつも溺愛されている。

うるさい兄弟達を放置して着慣れない制服に着替える。

赤チェックの膝上丈のスカートに水色のカーディガン。
紺のブレザーにピンク色のリボン、黒のニーハイソックス。

鏡には見たことのない制服を着ている自分がいて暫く鏡の前で固まって居ると…

「似合ってんじゃん!」

目の前には紺のブレザーに灰色のズボン、藍色のネクタイをした樹西が居た。

「きーなー?」

樹西が私の目の前で手を振っている。

「きーさー?」

負けじと樹西の名前を叫ぶ。

「呼んだ?」

呼びもしないお兄ちゃんが入って来た。

「バカ兄貴なんて呼んでねぇーだろ。姉貴が呼んだのは俺だよね〜?」

呼びもしない樹北まで来た。

「呼んでねぇーよ。クソ兄貴。樹北もさっさと中学行け。」

「はいはい。姉貴、じゃーねー♪」

樹北は私の頬にキスをして家を出た。

「きーほーっ!」

お兄ちゃんが樹北を追いかけようとした時

「きーとーっ!」

雅さんが来た。
彼女は飯島 雅さん。
飯島財閥の娘でお兄ちゃんの婚約者。

もちろん、樹西にも婚約者が居る。
大手スーパーの社長令嬢の矢澤 ひいろ。
私の大親友で樹西の現彼女。

私にも仮の婚約者が居る。
高科 昴汰。
大手飲食チェーン店の社長の息子で私の幼馴染み。

樹北にはまだ居ない。

いつものようにうるさい家から学校に向かった。

『行ってらっしゃいませ。樹東様、樹西様、樹南様。』

沢山のメイドと執事が一斉に頭を下げる。
家の前には3台の車が止まっていた。
私達が乗る1人の専用リムジン。

お兄ちゃんは専属のメイドの舞さんと1台目の車に乗り込む。

樹西も専属のメイドの沙織さんと2台目の車に乗り込む。

私も専属執事の玲斗と車に乗り込む。

いつも通り新しい学校に向かった。