爽汰side

俺は今、人生で初めて脅されている。
こいつ、俺の元カノのまりな。

相川…だっけ?相川の双子の妹。
顔は、似てるけど、性格は全然だ。

まりんの方は、おっとりしてて、天然って奴。
まりなは、気が強くて、ぶりっこってとこ。


…このように、俺はかなり口が悪い。

まぁ、美愛には、そんなに口が悪くなったりしないけどな。


で、話に戻ると…。
今、まりなに脅されている。
それも、美愛の事で。

「ねーぇー。爽汰ぁー!
 美愛ちゃんなんかと付き合ってないでぇ…  私とまた付き合ってよぉー!ね?」

「無理。
 美愛を貶す奴なんかと付き合いたくねぇ。
 悪いけど行くわ。」

「良いの?美愛ちゃんが傷ついても…。」

「っ…。」

「明後日まで待ってあげるから、別れて。
 別れなかったら…分かるよね?」

「…分かったよ。」

「うふふ。爽汰だぁいすき♡」

キモい。
ベタベタくっついてんじゃねーよ。

俺は、美愛しか愛せねぇんだよ…。


そう思っていても、体は心に反比例する。

チュッ

「まりな、愛してるよ。」

「私も♡」

心にもない事言って、自分自身を納得させる。

でも、俺は美愛の事ばかり考えてる。

反比例は、きついよ。


美愛…。