帰り道。
まりんと別れてから、出来るだけ爽汰の事を考えないようにしてたけど…。
もう限界。

「爽汰の…。


 バーカッ!!!!」

すると、少しだけ楽になった。

「誰がバカだって?」

バッと振り返ると…私が好きで好きで仕方がない、爽汰…じゃなくて、幼なじみの蒼太が呆れたように立っていた。

「あっ…。その、蒼太じゃなくて、彼の…。」

「分かってるよ。何かあった訳?」

「何もないよ!ご心配なくっ!」

そう言うと、蒼太の返事も聞かずに、ピュッと逃げた。