「あれ…何ですか?」
無意識に声が出る。
「いやでもな、あの漫画の特筆すべき点はまだ…ん?」
山本さんは僕の声が聞こえたらしく、漫画評論を止めて前を見た。
「あぁそうそう、あれが目印だ。『桜花(おうか)トンネル』。
まぁみんなは『さくらトンネル』とか『ケセラン』とかって呼んでるけどな。」
『ケセラン…?」
「うん、なんでもどっかの言葉で『なんとかなるさ』って意味らしい。
あのトンネルが出来た頃から壁に彫ってあったんだと。
まぁ通ってみれば分かるよ、なんとかなるから!」
そう言って山本さんは悪戯っぽく笑った。
無意識に声が出る。
「いやでもな、あの漫画の特筆すべき点はまだ…ん?」
山本さんは僕の声が聞こえたらしく、漫画評論を止めて前を見た。
「あぁそうそう、あれが目印だ。『桜花(おうか)トンネル』。
まぁみんなは『さくらトンネル』とか『ケセラン』とかって呼んでるけどな。」
『ケセラン…?」
「うん、なんでもどっかの言葉で『なんとかなるさ』って意味らしい。
あのトンネルが出来た頃から壁に彫ってあったんだと。
まぁ通ってみれば分かるよ、なんとかなるから!」
そう言って山本さんは悪戯っぽく笑った。