「美咲、おはよ」

笑顔で挨拶をしてくるこの子は

小学校からの腐れ縁で、
今はなくてはならない存在の
   藤崎南那。

いつも笑顔でおもしろい。
とっても明るい可愛い子だ。


「おはよ。」

それに比べて私はというと、
あまり目立たないし
全然可愛くないし…南那のとなりにいていいのか
正直不安になることもしばしば…

「美咲!聞いて聞いてー」

今日はいつにも増してテンションの高い南那。

そんな南那を不思議におもいながらも
彼女の話に耳を傾けた。



「あのね…実はね…うふふ(*´`)」

「なにー?顔が緩んでるんですけどー」

「あのね!彼氏ができたの!」

唐突な南那の発言に一瞬フリーズ…

あの、いつも彼氏欲しいだとか
リア充爆発しろだとか言ってた南那に…
彼氏ですとーー!?


「えええええ!だだだ、誰!?」

私は自分の席から勢いよく立ち上がると
思わず大きな声で叫んだ。


「みっさきー声大きいよー」

いつまでも顔が緩みっぱなしの南那に
ちょっとイラっとするが
今はそれどころではない。


「南那に彼氏とか…どんだけお人好しの人…」

「全部聞こえてるゾ☆」

おっと、いけないいけない…


「実はね、先輩なんだー。」

「先輩??」

「そ。先輩だよ。」

いきなり真剣な表情になった南那につられ、
私も真剣に話を聞く。