…え、お母さん癌なの?


お母さん死んじゃうの?


…そんなの嫌だ。


ガラガラッ


「……ありがとうございました。」


お父さんが部屋から出てきた。


「えっ、瞳?何でここに……今の聞いてたか?」


私は黙って頷いた。


「…そうか。」


「お母さん癌なの?」


嘘であってほしい。


そんな願いを込めながら、


震える声でお父さんに聞いた。