「はや、と……。お、遅れて、ごめんね……?」

息を切らしながら話す陽菜。
顔は火照り、目はうるうるに潤んでいる。

家を出るのが遅れて、走ってきたんだな。
そう俺が解釈した途端、陽菜が俺に抱きついてきた。


「陽菜?……どうした?最近会えなくてさみしかった?」
そう訪ねる俺を完全に無視するこの子。


いつもと違う陽菜に違和感を覚え、顔を上げさせようと陽菜の頬に手を伸ばす。

「…っ!?陽菜っ!?」

陽菜の赤らんだ頬は……



異常なほどに熱かった。