『ん』

浅村くんが消しゴムをひろって
あたしに渡してくれた。

あたしは震える声で言う。

『あ…ありがとうッ…』

浅村くんは
少し不思議そうにあたしを見て

『俺のこと、怖いの?』

そう聞いてきた。